もう怖くないペンギンアップデート ペンギンアップデートとは?基本から対策まで解説します

※こちらの記事は2019年8月20日に内容を更新しています。

ペンギンアップデートはGoogleのアルゴリズムアップデートの一つで、ウェブマスターが避けては通れない重要なアップデートです。
名前からは想像できないほど検索順位に大きな影響を与え、現在でも重要な評価指標の一つです。

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ペンギンアップデートとは?

ペンギンアップデートは、Googleガイドライン(品質に関するガイドライン)違反やスパム行為を取り締まるアルゴリズムのアップデートです。
順位目的のSEOを「ブラックハットSEO」、ユーザーや検索エンジンのための正しいSEOを「ホワイトハットSEO」と呼ぶこともあります。
ペンギンアップデートの対象は「ブラックハットSEO」になりますね。

ブラックハットSEO
検索順位を目的としたSEOで、検索アルゴリズムの穴を狙ったグレーで悪質な手法。
昨今では順位下落したり無効化されることが多く、やってはいけない。

ホワイトハットSEO
Googleガイドラインに沿って行われる正しいSEO。
ユーザー・検索エンジン双方に役立つ手法。

このアップデートにより、ガイドラインに違反しているサイトやページはペナルティの対象となり、検索順位を落とすことになりました。

ペンギンアップデートの対象

順位操作を目的とした不自然な外部リンク(リンクプログラムへの参加)
ユーザーに価値を提供できないコンテンツ
クローキング
リッチスニペットマークアップの悪用

ペンギンアップデートは「不自然な外部リンク」の取り締まりが主となっており、その認識が強い方もいらっしゃると思います。
ですが実際にはガイドライン違反に該当する様々な項目が対象になります。
全てではありませんが、下記のような項目になります。

順位操作を目的とした不自然な外部リンク(リンクプログラムへの参加)

順位操作を目的とした不自然な外部リンクはガイドライン違反で、ペナルティの対象になります。
対価が発生するリンクの獲得(購入)や、順位操作を目的とした相互リンク等が該当します。
※リンクプログラムについては下記ページで確認できます。

SearchConsoleヘルプ – リンクプログラム

ユーザーに価値を提供できないコンテンツ

ガイドライン上では「コンテンツの自動生成」「オリジナルのコンテンツがほとんどまたはまったく存在しないページの作成」「コンテンツの無断複製」といった項目が該当します。
「ユーザーに役立つ」ことが評価にあたって重要な指標になりますので、上記のようなコンテンツが該当することは当たり前なのかもしれませんね。

クローキング

検索エンジンとユーザーとで、異なるコンテンツを見せるスパム行為です。
Googleに見せた情報を基準に評価を行ってしまうと、意図したものとは異なるコンテンツをユーザーに提供することになってしまいます。
隠しテキストや隠しリンクも当然ながら違反行為です。

リッチスニペットマークアップの悪用

リッチスニペットは検索結果画面に表示される視覚的な情報です。
通常検索結果に表示されるエリア(スニペット)に付加される形で表示されます。

リッチスニペットイメージ

一例ですが、リッチスニペットに下記の様な情報を掲載すると、ガイドライン違反となる可能性があります。

関連性のない情報
リンク先のサイトで表示されないコンテンツ
ユーザーに誤解を与える様なコンテンツ
差別・残虐行為・暴力・性表現などの危険な行為を助長するコンテンツ

また、マークアップする対象ページも規定があります。
下記ページで確認できますので、参考にしてください。

構造化データに関するガイドライン

つまり、ルール(Googleガイドライン)を破ると順位が落ちるということです。
ズルして順位を上げようとしたり、中身が全然ない酷いページは、順位が落ちます。

ちなみに「ペンギンアップデート」という名前にはパンダアップデート同様「白黒はっきりさせる」のと「仕組みがばれないネーミング」の2つの意味があるようです。

SEO(検索順位)への影響

ペンギンアップデートのSEOへの影響は大きく、Web担当は知識や対応方法を身に着けておく必要があります。

ペンギンアップデート対策 -検索結果への影響-

ペンギンアップデートを導入したことで、低品質な外部リンクやスパムリンクを設置しているサイトの順位が下落しました。
これに伴い下記のようなサイトが評価され、上位表示するようになりました。

良質な外部リンクを獲得しているサイト
サイト内部が整っており、ユーザーニーズを満たすサイト

Googleが行う取り締まりやペナルティは検索結果の品質改善が目的です。
上記のような結果は、検索結果の品質向上に貢献したと言えそうですね。

ペンギンアップデート対策 -SEO施策内容への影響-

Googleから高く評価されるサイトが変わったことで、SEOの施策内容にも影響がありました。
やるべきこと、やってはいけないこと、注意事項を認識して、SEOを実施するようにしましょう。

SEO施策内容の変化

ペンギンアップデート導入前
・外部リンク施策、品質にこだわらない多数のリンク獲得

ペンギンアップデート導入後
・良質なリンクの獲得
・Googleが評価しやすいサイト構造の構築
・ユーザーニーズを満たすコンテンツの充実化
・サイテーション(口コミや言及)の獲得

ユーザーのためのサイト改善に注力することで、上位表示されやすくなった印象です。
もちろんGoogleが正しく評価できるよう、ソースコード改善やindex制御等の内部施策も引き続き必要です。

Web担当者の注意点

低品質な外部リンクやスパムリンクは、気づかないうちに設置されている可能性があります。
そういった危険を防ぐため、自サイトへの外部リンクを逐一チェックする必要があります。
※不自然なリンクのチェックや否認(効果無効化)申請の手順は、下記記事内「もし被リンクによるペナルティを受けてしまったら」で説明しています。

上位表示に必須?被リンク(バックリンク)の調べ方とSEOへの影響

ペンギンアップデート導入の背景

ペンギンアップデートを導入した背景には、「ユーザーに有益なコンテンツを提供する」というGoogleの根本的な考えがあります。

ペンギンアップデート導入前は、順位目的の相互リンクやリンクの購入、ガイドライン違反といったブラックハットSEOが多く見られました。

上記のようなブラックハットSEOで順位操作をできてしまうと、有益なコンテンツを提供しているサイトが上位表示されず、低品質で価値の低いサイトが上位表示するといった事態が起きてしまいます。

そう言った状況を打開すべく、ペンギンアップデートを実施しました。
低品質な外部リンクやスパムの横行を取り締まり、本来ユーザーに届けるべき有益なコンテンツが正しく評価される環境を作ったわけですね。

ペンギンアップデートの歴史(アップデート履歴)

Googleは長年にわたりガイドライン違反の強化に力を入れています。
ペンギンアップデートにおいても、導入後何度も更新され、改善されてきました。

ペンギンアップデートの更新履歴

以下が今までに行われてきたペンギンアップデートの経過になります。

・ペンギンアップデート1.0:ペンギンアップデートのアルゴリズム導入(2012年4月)
・ペンギンアップデート1.1:データの更新(2012年5月)
・ペンギンアップデート1.2:データの更新(2012年10月)
・ペンギンアップデート2.0:アルゴリズム更新(2013年5月)
・ペンギンアップデート2.1:アルゴリズム更新(2013年10月)
・ペンギンアップデート3.0:アルゴリズム更新(2014年10月)
・ペンギンアップデート4.0:アルゴリズム更新(2016年9月)

以上のように、ペンギンアップデートは公式に発表されているだけで過去に7回行われてきました。
検索結果の品質確保はユーザー・Googleともに求めていることです。
更新・改善を繰り返している事実を見ても、Googleがガイドライン違反の取り締まりに注力していることがわかりますね。

ペンギンアップデート4.0以降はリアルタイムの自動更新に

ペンギンアップデート3.0までは人の手で処理され、ロールアウトしたタイミングでアナウンスがありました。
ペンギンアップデート4.0以降はリアルタイム自動更新に変更され、同時にアナウンスされることもなくなりました。また、処理内容にも変更がありました。
3.0までは「ペナルティとして順位を下げる」処理でしたが、4.0以降は「無視する(無効化する)」処理に変わっています。

まとめ

以前は検索順位に強い影響があった(順位目的の)外部リンクですが、現在はほとんど効果がないと言われています。

自サイトを上位表示させたいのであれば、サイトの内部を整え、ユーザーに有益なコンテンツを作成するようにしてください。

なお、自然な外部リンクは今も昔も順位に良い影響があります。
自然で品質の高い良いリンクをたくさん獲得するためにも、ガイドラインを守って、ユーザーに役立つサイトを作るようにしましょう。

影響が強いアップデートはペンギンの他に「パンダ」が存在します。
コンテンツの品質に関する重要なアップデートなので、こちらも調べておくといいでしょう。

教えよう、パンダアップデートの基本を
記事パンダアップデート対策! – Googleに評価されるコンテンツとは?